本作はマッサージ師となりきって、疲れ切った新社会人を独自の特別な療法で体の芯から癒やしていくシミュレーションです。 全体的なプレイ時間は短めですが、他の弄り系シミュレーションと比較してもクオリティは高く、実用性が十分備わっている作品となっています。

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*本作の開発者の要望により、開発中に執筆者による意見の提出を実施しています。 キュレーターコネクトによる作品入手以外に報酬のやり取りは発生しておりません。 本作はストーリーやギャラリーなどの機能分けはなく、起動時にワンクリックですぐに始められるシンプル作りになっており、初回起動時のみチュートリアルが表示されます。シーンは3つと特典閲覧用のページが用意されており、それぞれで趣向の異なるマッサージを致すことができます。簡単なストーリーも用意されており、シーンが進むにつれて徐々に欲望にまみれる様を味わえることでしょう。また、シーン1の導入やセリフの吹き出しなど、同人誌を彷彿とさせるような表現も工夫に富んでいます。 ゲーム内容としては、各シーンには快楽ゲージ・信頼ゲージ・マッサージポイント（MP）といった要素があり、クリックやドラッグなどでマッサージを施して信頼ゲージを貯めながら、MPで新しい道具や技法を開放し、快楽ゲージを溜めてヒロインを極楽へ昇天させていくのが基本的な流れとなります。また次のシーンに移るためには、前のシーンで手で昇天させるなどの条件を達成することで解放されます。 シーン1では普通のマッサージを施しつつ、マッサージ師らしい言い訳を並べながら揉み致す過程を楽しめます。頭や腰、双丘や内ももなど、様々な箇所を揉むことができるマッサージらしいシチュエーションです。ヒロインの感情表現もよくできており、違和感を感じつつも自身の技量でなあなあに持ち込む様子は、まさにマッサージジャンルの醍醐味と言えるでしょう。また、このシーンではアロマとオイルが存在し、開放して使用すれば信頼ゲージをあげやすくなります。ただ初見ではその存在に気づきづらいため、もう少し存在感を出して良いと思います。 シーン2ではシーン1よりも多くの技法が用意され、様々なアプローチで内側をほぐしていきます。MPは全てのシーンで共通のため、シーン1で貯めたMPを本格的に使用していくシーンでもあります。シーン1とは打って変わって露骨なマッサージだけになりますが、快楽ゲージが溜まりやすいためどんどん昇天させていくことが可能です。一方でシーン1では豊かだったヒロインのセリフが、シーン2ではほぼハートだけなのでもう少しバラエティに富んだセリフが欲しくなります。 シーン3は完全に致し特化であり、とにかく致して射出しまくります。叩きつけるたびに揺れる南部の双丘の揺れや射出物の垂れ流れる表現など、致しの動作にこだわりを感じられます。一方で非常に高いクオリティではありますが、他のシーンと比べると生致し以外の要素が無く、少々物足りなさを感じるところはあります。せめて外部への射出や後ろへの接続などがあれば嬉しかったです。また、このシーンには打ち付けるタイミングで尻を叩く、よく分からないリズムゲーが用意されています。プレイには高いMPを要求されますが、クリアで倍以上のMPを稼ぐことができるため、後述の特典閲覧のための救済要素ともなっています。 シーンはこれで全てですが、最後に特典要素が用意されており、設定画や後日談のちょっとしたマンガなどが閲覧できます。閲覧には高額なMPを要求されるため、前述のリズムゲーで稼いで解放していくことになるでしょう。 それから、各シーンはいつでも閲覧することが可能で、シーン共通でヒロインの表情や顔の向きなどをスライダーで調節できます。また、マウス操作しなくとも自動で致す機能や、Gif動画の保存も可能なスクリーンショット機能も用意されているため、実用面での利便性も十分兼ね備えています。 そして実績ですが、大抵の実績はプレイしながら解放できますが、MPを規定数集める実績はかなり時間がかかるためもう少し基準値を減らしても良いと感じます。 最後に問題点ですが、まず各シーンのクオリティは高いとはいえ、シーン3の要素が他2つと比べて致せる要素が少ないのが気になります。 次に、シーン1の導入は同人誌を彷彿させる面白い表現でしたが、他のシーンではその様な導入はありません。キャラクターの感情表現はよくできているため、せめて次のシーンの導入も同じであれば「触れる同人誌」のような唯一無二な作品に仕上がったと感じます。 それから全体のクオリティは高いとは言え、プレイ時間そのものは特典全解放を目指したとしてもすぐにクリアできます。下手したら2時間もかからないでしょう。各シーンともかなり手が込んでるのを見て取れますが、正直もう少しマッサージらしいシーンが欲しかったという印象です。 そして、シーン3のリズムゲーが実質特典解放のためのエンドコンテンツとなっていますが、プレイには高いMPを要求される割にリズムゲー自体は正直それほど面白いものでもなく、ランダム性も全くありません。また外したときのペナルティも無いため、最悪マウス連打でもクリアできてしまい、ほぼ作業ゲーとなってしまっています。せめて、ランダムでなくても複数のリズムのパターンや難易度の変更などがあれば良いと思いました。 まとめとして、シミュレーション系Hentaiゲーとしてはかなり高いクオリティであり、タイトル通りマッサージというシチュエーションを満喫できる実用性の高い作品です。プレイ時間の短さを考慮すると少しコスパの悪さを感じますが、それを補う程度の実用性は十分備えていると言えます。アップデートに積極的な発言も見受けられ将来性にも期待できるため、多くの紳士淑女におすすめできる作品です。